羊の時刻

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荻サカエ『ロレンソの枝』試し読みサンプル




 続きは紙の本で。


 この本を作ってるときの思い出としては、表紙の画像にローレル(月桂樹)の葉を使いたかったのです。

 でも苗木を買ってきてもちゃんと育てられるか分からないし、買って葉っぱだけ取ってスキャンして表紙は作れたとしても、その後すぐ枯らしたとしたら苗木と種苗店に申し訳ない。そもそも本を作るために生き物を死なせるというのは私はやりたくない。

 近所の洋食屋さんの店先の鉢植えってあれ月桂樹なのかな、頼んだら葉っぱ分けて貰えないだろうか...と、考えていたらふと、

「スーパーのスパイスのコーナーに売ってた気がする」 

 と、ひらめきました。早速スーパーに見に行くと実際「S&B 袋入り ローレル(ホール)」というのがあったのでそれを買って帰りました。

 それをスキャンしたところ、いかにもそれは「月桂樹の葉」ではなくて「料理に使うスパイスとしてのローレル」の見た目でしかなく、求めていたイメージと違いすぎて結局そのスキャン画像はお蔵入りに。

 なんかいい方法は無いかとあれこれ調べた末、『天牛書店Images』というアンティーク画像販売サイトで購入した葉っぱの絵を使って無事かっこいい表紙を作ることが出来ました。

 かっこいい表紙がこちら。

 そしてスーパーで買ったローレルの葉(ホール)はその後、カレーやハヤシを作るたびに鍋に入れて使い切りました。それまで使ったこと無かったのですが、やっぱり入れるとひと味違いますね。

 そんなわけで、『ロレンソの枝』のおかげでちょっと料理上手になれました。