羊の時刻

荻サカエの個人文芸部『羊の時刻』のブログです。毎月1日更新。メールアドレス hitsujinojikoku(アットマーク)gmail.com 当ブログの文章、画像等の無断転載・無断使用はご遠慮下さい。https://note.com/hitsujinojikoku マストドン始めました。https://mstdn.nijist.info/@hitsujinojikoku

読書

出す本全部好きというわけではなかったけれど

好きな作品を三つ挙げるとしたら、 『静かな生活』 『治療塔惑星』 『晩年様式集』 でしょうか。 この人がスタニスワフ・レムが好きだと知ったとき、私も大好きなので「健ちゃん(失礼)気が合うなあ」と思いました。その後何年も経って今度はストルガツキー兄…

2023年初Aharon Appelfeld

2023年最初に買った小説はAharon AppelfeldのTo the Edge of Sorrowでした。 静かな語り口でぞくぞくさせる中編『バーデンハイム1939』をたまたま読んで大好きになって以来この作家を買うのはこれで9冊め(そのうち積ん読が4冊)。 アハロン・アッペルフェル…

今年も一年ありがとうございました。

2022年はコロナ禍で遠ざかっていた文学フリマにようやくまた参加できて、私にしてはとても活動的で充実した一年でした。 来年もまた、ぼちぼちマイペースでやっていけたらいいなと思います。 写真はクリスマス寒波のときに雪をかぶった松本城を撮ろうと思っ…

大好きな本の中に閉じ込められて。

9月はストルガーツキイ兄弟の小説を読みっぱなしでした。 『ストーカー』『蟻塚の中のかぶと虫』以外はすらすら読み進められるタイプの本ではなく、何度か読んで内容が掴めてもまだお話そのものの意味は掴めてなくて(特に『波が風を消す』が難物でした)また…

ストルガーツキイ漬けの秋。

『ストーカー』(原題の『路傍のピクニック』のほうが私は好きです)ですっかりストルガーツキイ兄弟に惚れてしまって、彼らについて調べたり彼らの著作のサンプルをKindleでいろいろ(日本語だと『ストーカー』しか無いので英訳を)ダウンロードして読み比べた…

文学フリマ35(2022年11月20日)に参加します。

抽選無しとなったので参加できることになりました。 サークル名は「羊の時刻」。ジャンルはいつもどおり「小説|歴史・古典」です。 bunfree.net 今回は1300ブースくらい申し込みがあったらしく、コロナ前を合わせても過去最高数とのこと。なので会場も、展…

バービイ・ヤールのこと。(2)

“がらくたのうしろから、必死に鳴く猫の声がきこえてきた。わたしたちが帰ってきたとき、チートは、あわてて身をかくしたのだろう。そして、やっとわたしたちだと気づいたのである。チートは、懸命にがらくたのあいだをすりぬけ、這い出てきた。そして、目を…

「『バービイ・ヤール』のこと。(2)」を書きながら。

『バービイ・ヤール』についてひきつづき書きながらふと息抜きにYoutubeを開いて、anatoly kuznetsovで検索したら本人のロングインタビュー動画が出て来ました。亡命の翌年に収録されたようです。 パブリックドメインとのことなのでリンク貼ります。 www.you…

クズネツォーフ『バービイ・ヤール』のこと。(1)

“わたしは、長いことチートをさがした。呼べど呼べど、こつぜんと姿をかくしてしまった。で、チートをおいて出かけた。広場へいってみると、ひとりのドイツ兵が、電柱から電柱へと走っては、なにものかを銃で狙っている。わたしたちは、急いで柵のわきに身を…

『疾病捜査官』読書メモ。

Covid-19が流行り始めて以来ぽつぽつと感染症の本を図書館で借りて読んでます。いま借りて読んでいるのはこの本。 疾病捜査官――感染症封じ込めエキスパートの事件簿 作者:アリ・S・カーン,ウィリアム・パトリック みすず書房 Amazon 読後感、じゃなくてまだ…

自分へのねぎらい兼ごほうび

書き上がらなかったとは言え、ここ数ヶ月頑張ったことは事実なので自分をしっかりねぎらいたく、贅沢な本を注文しました。届くのが楽しみです。 www.keibunsha-books.com

『バーデンハイム1939』再読

インスタから転載、ふと今日読み返した本の事。 “バーデンハイムでの日の過ごし方がすっかり変わってきた。もう昔のように森のなかの散策もなければ、旅行やピクニックもなくなり、ぶらっと出かけるということも、あらかじめ計画してみんなで出かけるという…

図書館ロス。

我が町の図書館はさしあたっては閉鎖の予定は無いようでひと安心、と書いた翌日の昨日、臨時休館のお知らせを地域ニュースで知りました。 必要な資料は前々から少しずつ借りたりコピーしたり抜き書きしたりしてきて手元にずいぶんあるので、図書館が使えない…

秋深し

文学フリマ京都に出ると決めてからと言うもの一日一日が木枯らしにもぎ取られるかのごとく暴力的な速さで過ぎていきます。今日が金曜日だとは思わなかった。 出店料の払い込みを済ませたり印刷所の紙のサンプル*1を取り寄せたり、表紙用の写真を撮りに散歩に…

きのう買った本二冊

ベルナール・フォコンのマネキンとのお別れ写真集『最後の肖像 ベルナール・フォコン』とちくま学芸文庫の『藤原定家全歌集(上)』。 今日買った古本『最後の肖像 ベルナール・フォコン』。マネキン人形と生身の少年が混在する不思議な風景を撮り続けたフォコ…

電球ソーダ

って何なんだろ、と思って帰ってから調べたら今けっこう流行ってるようで。そう広くない神社の境内の中だけでも出店が3軒もあった。色水を炭酸水で割って電球型の容器に入れて電灯もおまけにつけたもの、という理解であってるんだろうか。大きいのが600円、…

日記について思う日記。

(22日の日記。) ノートパソコンが熱くなりすぎて怖いから冷却ファンを買いたいと言う家人につきあって電器屋さんに行くも特に買いたい物は私には無くて(欲しい物はあるけど買ってまで欲しくはない。スキャナとか)さっさと電器屋さんを出てすぐ近くの書店でい…