羊の時刻

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日記について思う日記。

(22日の日記。)

 ノートパソコンが熱くなりすぎて怖いから冷却ファンを買いたいと言う家人につきあって電器屋さんに行くも特に買いたい物は私には無くて(欲しい物はあるけど買ってまで欲しくはない。スキャナとか)さっさと電器屋さんを出てすぐ近くの書店でいろいろ立ち読み。岩波書店永井荷風『摘録 断腸亭日乗(上)』購入。落書きの絵が達者で驚いた。帰ってWikipedia見たら日本画を習ったこともあるとのこと。

 永井荷風、小説は何度か読もうとしては肌に合わず挫折してるのだけど日記は読んでて楽しい。ナボコフも小説はピンと来ないけど書簡集や講義本はすごく好き。でも木山捷平は日記やエッセイよりも断然小説のほうが面白い。日記のほうが面白い作家と日記はそんなでもない作家と、その違いについて時々考えてみるのだけどいつも答えらしいものが出る前に寝てしまう。

 スタニスワフ・レムはきっと書簡も面白いんじゃないかと想像する。ポーランドでは書簡集が出てるらしいのに日本では出てなくて残念だ。そういえば野呂邦暢の書簡集も面白かった。小説ばかりが文学じゃないんだよなあと思う。

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 今月初旬に買ったシャトルシェフは八面六臂の大活躍。画像は少し前に作ったおでん。真夏におでんが作れる喜び。出汁が沁みに沁みた黄金色の大根にこの真夏に出会える嬉しさ。箸で切ると出汁がぷしゅっと溢れる。そのほか手羽元と大根の煮物に肉じゃが、ハヤシ、それからもちろんカレーも、10分煮た後ほっといただけで感涙ものの仕上がりになった(カレーは水を箱の裏に書いてある規定量より一割少なくするといい感じ)。お手伝いさんがひとり来てくれたみたいに頼もしい。便利は正義だ。

 そういえば結局家人は冷却ファンは買わなかった。スノコを敷いて凌ぐとのこと。この暑さに骨董パソコンの息の根を止めてもらって後腐れ無く新パソを買うつもりなのかも。